中学受験学習塾の種類と特徴

こちらのページでは、中学受験における『塾』選びの基本となる塾の種類を、大まかに4つに分類して、それぞれの特徴を紹介していきます。

『塾』とひと言でいっても、その規模やシステム、教材や講師の質まで様々な違いがあります。
こちらのページでは、そんな『塾』選びの基本となる塾の種類を、大まかに4つに分類して、それぞれの特徴を紹介していきます。
塾のチラシやホームページなどを見るだけでは、なかなか分別しずらい部分なので、本格的に塾選びを開始する前の参照資料としてご覧いただけたらと思います。

進学塾

進学塾とは、おもに受験対策用にオリジナルのカリキュラムが組まれ、志望校に合わせた指導を行う学習塾のことです。
学習内容は、受験対策という目的のもと独自の教材に沿った内容で進み、取り扱う問題の質も高く、学校の授業よりも早いペースで進むため、入塾試験などが設けられているケースがほとんどです。

また、進学塾の特徴として、志望校別や学力別などのクラス編成がなされており、テスト結果によって席順が変更されるなど、他生徒へのライバル心を否が応でも意識させられます。
そして、志望校対策や最新の受験情報など、進学塾が持つ豊富なデータベースは、計画的に受験に取り組みたいご家庭には有用なツールとなることでしょう。

その他、講師陣に目を移すと、生徒の受験結果が査定に影響するだけにプロ意識の高い講師が揃っており、学習意欲を高めてくれるレベルの高い講義を展開してくれます。
授業レベルが高いので、学習スピードについていくのは大変ですが、意欲ある他生徒と共に同じ目標に向かって、学力はもちろん受験競争にも耐えうる強い精神力が身に付くことは進学塾ならではの学習環境かと思います。

ライバルと競い合って力を伸ばせることや、実力の高い人気講師の指導を受けられるのがメリットで、その指導からは必然と得るものも大きいものと思われます。

個別指導塾

個別指導塾とは、ブースごとに学習エリアが区切られ、講師1人あたりの生徒数が1人〜3人といった構成で展開されている学習塾です。
各デスクごとに仕切りで区切られているため、他生徒を意識することなく学習に集中できると共に、ほぼマンツーマンに近い環境で指導してもらえるので、自分の学力レベルや学習ペースを保ちながら取り組めるのが特徴です。

普段、集団進学塾などに通っている場合などは、弱点補強を目的に夏期講習短期個別指導などを体験してみるのも面白いかもしれません。
また、集団授業スタイルの進学塾に比べ、講師との距離感が近いので、わからない時や疑問に感じたことを気軽に質問できる環境が整っています。
反面、ある程度自主的に学習するタイプのお子さまでないと、質問の繰り返しに終止してしまい、あっという間に塾での学習時間が過ぎてしまうので注意が必要です。

塾から出された宿題や、塾から持ち帰って改めて家庭で取り組んだ結果、行き詰まった不明点などをピックアップしておくなど、塾での時間を有効に活用できるような学習姿勢が必要となってきます。
尚、個別指導塾での担当講師は、定期的に担当が変わったり、途中で担当講師が辞めてしまうなど、非常勤のいわゆるアルバイト講師を多数採用しているところもあります。

そのため、担当講師によって指導方針が変わったり、お子さまとの相性が合わなくなったりすることもあるので、塾全体の指導能力の有無や講師の採用スタイルなど、入塾前に確認するようにしましょう。

補習塾

補習塾とは、学校で行う授業についていけないお子さまや、自主的に取り組めないお子さまを対象にした学習塾で、学校授業をベースに補習的な学習指導や、教科書単元を多少先取りした授業を展開しています。
学習スタイルは、5人〜15人ほどで教科や学年ごとの授業で構成されており、教科書内容に沿った、学習プリントや小テストなどで基礎学力定着を図っていきます。

基本的には、補習塾=地元の学習塾といった構図なので地域密着で行っている塾が多く、生徒間も顔見知りだったり、授業内容も学校授業を踏まえた内容で進んでいくので、進学塾のような緊張感はあまり感じません。
また、比較的授業料も低いことから、気軽に入塾できるのも特徴です。

集団授業ということで、授業内に個別に質問できる機会が限られてくるので、塾だけで完全に理解するのが難しい場面が出てくるかもしれませんが、授業後などに個別対応してくれる塾もあるようです。
学校のような感覚で学びたいお子さまや、日々競争心をあおられて学習したくないお子さまには最適な環境といえるでしょう。

個人塾

個人塾とは、講師自身が開校しているタイプの学習塾で、講師1人に対し、生徒が数名から20名近くまでと幅広く展開しています。
指導内容も、学校授業をベースに取り組ませる塾から、元大手進学塾講師が独立して開校した特定の受験校に対策を絞った塾まであり、講師自体の指導方針やレベルによって経営スタイルは多様な形態を見せています。

通塾する生徒層も、通常レベルの学力定着を求める生徒や、受験対策用の集中講義を希望してくる生徒もおり様々で、例えるならば学校のクラブ活動に近い環境かもしれません。

特徴として、補習塾同様に低価格が魅力でもあり、1授業あたりの単価は低く抑えられていると共に、講師と生徒の距離感が近いので、個人的な学習指導も比較的受け入れてくれる塾が多いようです。

また、一部の塾では充実した受験対策を実施し、進学塾顔負けの優秀な実績を残している塾もあるので、受験=進学塾といったこれまでの典型的な構図も、今後は変わってくるかもしれません。
個人塾に通う上で一番のウィークポイントは講師との相性が合うかどうかだと思いますが、講師の熱意や身近に感じる学習スタイルに興味があるなら、一度話しを聞きに行ってもいいかもしれません。